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2020年度大会の中止のお知らせ

日本哺乳類学会会員の皆様

理事長の遠藤秀紀です。日頃より学会を盛り立ててくださいまして、心から感謝申し上げます。さて、学会は本年9月に東京農業大学にて年次大会を開催する予定で準備を進めて参りましたが、新型コロナ肺炎が広まっている情勢を考慮し、大変残念なことですが、大会開催を中止致します。大会は、会員の皆様が一堂に会して交流し論議することで、哺乳類学の発展を図る場です。しかし、今次の疾病は人々が集まること自体を困難にしています。また開催までおよそ5か月となり、予算執行や施策を通じて大会づくりを不可逆的に具体化すべき時期を迎え、開催か中止かを決めずに実施策を進めていくことができない段階となりました。大変心苦しく思われますが、こうした状況を考慮して、中止の判断に至った次第です。学会員の皆さまにとって年に一度の大切な機会が失われますことを何より申し訳なく思いますが、ご理解頂けましたら幸いです。大会開催が困難でありましても、学会は状況に負けることなく、つねに皆さんとともに活動を高めて参ります。今後も学会をどうぞよろしくお願い致します。

2020年4月7日
日本哺乳類学会理事長 遠藤秀紀

 学会事務局より,新型コロナウイルス感染拡大による2020年度大会の中止の判断について説明いたします.
2020年度厚木大会はおよそ5か月先の9月5日からの開催予定ですが,皆さんもご存知の通り,新型コロナウイルス感染症の先行きは非常に不透明であり,現時点で5か月先の状況を見通すことはできません.大会会場となる東京農業大学においても,国や自治体の方針に沿って,会場使用の中止や変更を決定することになりますので,開催の確約はできない状況にあります.
 一方で,予定では5月11日に大会の参加登録を開始するため,4月上旬より,登録システムの構築を皮切りに準備経費が本格的に発生しはじめ,5月11日以降は大会参加者からの参加費の振り込みも始まります.参加費を一度支払っていただいたあとに大会の中止が決まった場合は,すでに大会準備経費が発生していることから,学会の運営基盤への影響を考慮すると返金は困難となります.2019年度末には,日本生態学会など多くの学会の大会が中止になりました.これらの大会では,すでに講演要旨が出揃った段階での中止の決定であったため,要旨集による発表業績を認める代わりに,すでに支払われた参加費を返金しないという特別な対応が可能でした.しかし,これから講演要旨の登録(5月11日~6月22日予定)を始める本大会においては,中止の判断が遅れると,業績も認められず,返金もできない事態になりかねません.当学会としてこうした事態はどうしても避けたいと考えています.
 現在,大会実行委員会や大会企画・将来構想委員会を中心に,本格的な準備作業を始めなければならないタイミングを迎えていますが,新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う人の移動や集合に対する様々な制限のなかで,様々な準備作業にも大きな制約が加わることが予想されます.
 なお,大会の延期についても検討しましたが,実現は難しいという結論に至りました.現時点で,数か月程度の延期では9月開催に比較してもリスクが大きく改善されることは期待できないこと,延期の予定がその後中止になった場合は,さらにコストが甚大になる見込みであること,最大半年程度の延期とした場合は,たとえリスクがなくなっていても,その半年後に2021年度大会を迎えることになり,半年間に2つの大会を開催するのは実務的に難しいこと,実行委員会,参加者,会場のスケジュール,他学会大会の日程などを考えても実現は難しいことが理由です.
 以上の理由から,中止の判断を今おこなうことが必要であると考え,臨時理事会(4月3日発議,4月7日承認)において,今回の決定をさせていただきました.会員の皆様には,大会という哺乳類学会の最も重要な機会が失われてしまい,大変申し訳なく思いますが,ご理解の程よろしくお願いいたします.

常任理事(庶務担当) 亘 悠哉

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