理事長就任の御挨拶
此度,日本哺乳類学会の理事長を拝任致しました押田龍夫(帯広畜産大学・教授)です。あまりの大任に身が竦む思いですが,本学会の発展に少しでも貢献することが出来ればと願っております。しかしながら,私の微力で学会を支えることは到底かないません。会員の皆様一人一人からの御支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。
COVID-19の影響で世界中が大変な状況になっています。この事態の中で,学会活動を円滑に進めることが出来るか否か?新理事体制に突き付けられた最初の大きな課題です。皆様御存知の通り,2020年度日本哺乳類学会大会は残念ながら中止となりました。現状において止むを得ない判断だったと思います。しかしながら,来年度の大会はwithコロナ時代を十分に配慮してぜひ開催したいと願っております。皆様からもいろいろなお知恵を拝借させて下さい。どうぞよろしくお願い致します。
バブル崩壊以降,日本の社会の閉塞感・縮小感が語られて久しくなりました。大学や研究機関などが法人化され,私の大学での日常業務も“やりがい搾取”でほぼ成り立っています。皆様の職場でも同じ様な現象が起きているのではないでしょうか?研究者にとっては逆風と思われるこの様な社会情勢の中で,日本哺乳類学会には,哺乳類学の学術的な発展,そして若手会員の育成という重要な役割があります。しかしながら,逆風の中,無理矢理の発展や育成はおそらく功を奏しません。自然体でこの様な役割が担える学会こそがこれから期待されるものでは?と感じています。“やりがい搾取”ではない、“やりがい”を会員の皆様にぜひ見出だして頂き,学会活動へ御参加頂けますと幸いです。そしてそれが会員の皆様一人一人の哺乳類学関連の活動に還元されることを願って止まない次第です。
甚だ簡単ではありますが,以上で理事長就任の御挨拶とさせて頂きます。今後とも日本哺乳類学会をどうぞよろしくお願い申し上げます。