富山大学大学院理工学研究部教授
横畑 泰志
今回開催地となる富山県では,様々な環境変化に伴い,シカやイノシシの分布拡大や高標高地への進出が大きな問題となり,農林業や生態系への影響が懸念されています.2006年や2010年のツキノワグマ大量出没年には,全国的に類をみない大きな被害が発生したこともご記憶されていることかと存じます.近年の日本哺乳類学会の発展とともに大会の規模が年々大きくなり,地方の中小都市での開催が難しくなっていますが,これらのような野生哺乳類を取り巻く様々な問題の主な現場となっているのも,まさにこのような「地方」であることは間違いありません。ここ富山県内においても学会員の数があまり多くなく,大会長も事務局長と兼務という状態ではありますが,理事会,各種の委員会などからのご協力をいただきつつ,今後学会員の少ない地域での大会開催のモデルになることをめざし, 2002年度大会開催の経験を活かして,できる限りのご対応をさせていただく所存です.会員各位の活発なご参加をお待ち申し上げます.今後の安定的な学会活動を保証するためにも,皆様のご協力と,積極的なご参加をお願い申し上げます.